市長定例記者会見を開催しました。
日時:令和7年8月25日(月曜日)午前11時~11時35分
会場:市役所木田第一庁舎401会議室
内容:
令和7年8月25日開催の市長記者会見動画(外部リンク)<外部リンク>
(市長)
本日はご多用の中、お集まりいただきありがとうございます。
はじめに、令和7年9月定例会に提案いたします、令和6年度決算についてご説明いたします。
詳細は「決算の概況」をご覧いただければと思いますが、ここでは、お手元の資料で、その概略をご説明いたします。
まず、1ページの、資料ナンバー1をご覧ください。一般会計の決算規模であります。
歳入総額は1,140億684万円、歳出総額は1,094億6,248万円で、それぞれ令和5年度との比較で増加となりました。
歳入歳出の差引となる形式収支は45億4,435万円となり、ここから令和7年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は、32億1,689万円となりました。
各特別会計の収支につきましては、それぞれ記載のとおりであります。
2ページは、一般会計の歳入と歳出を、款別に、前年度と比較した表であります。ここでの詳細な説明は省略させていただきます。
続いて、主な財政指標についてご説明いたします。
3ページをご覧ください。表1に記載のとおり、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、人件費や物件費の増加などにより、1.3ポイント上昇の93.7パーセントとなりました。
次に、表2の実質公債費比率は、前年度の10.9パーセントから0.4ポイント低下し、10.5パーセントとなりました。
また、将来負担比率は、前年度の58.6パーセントから3.0ポイント低下し、55.6パーセントとなりました。
表3をご覧ください。財政調整基金の令和6年度末残高は、累次の補正予算の編成過程で生じた財源不足を、財政調整基金からの繰り入れで補うとともに、年度末に除雪経費に対する国からの緊急的な財政支援を受け、補正予算の専決処分による歳入歳出予算の整理を行った結果、前年度末から2億6千万円余り減少し、53億8,051万円となりました。
その下の表4、市債の残高につきましては、市債の元金償還額が新規借入額を上回ったことから、前年度末から約36億7千万円あまり減少し、1,018億6,458万円となりました。
このうち交付税措置分を除いた市の実質負担額は、260億5,444万円となっております。
決算の概要については、以上であります。
続きまして、補正予算についてご説明いたします。
4ページの、資料ナンバー2-1をご覧ください。
今回の補正予算では、一般会計で7億4,791万円を追加し、予算規模を1,042億5,508万円とするものであります。
また、国民健康保険特別会計を始めとした特別会計の補正予算も、あわせて提案するものであります。
5ページ、資料ナンバー2-2は、補正予算(案)の概要となります。
このうち、一般会計の主な内容は、休日・夜間診療所における年末年始の混雑緩和に向け、新たにオンライン診療を併設するための経費を増額するとともに、市道の修繕工事費や除雪機械の修繕料等が見込みを上回ることから、所要の経費を増額するほか、令和8年4月の開校に向けて準備を進めている「学びの多様化学校」において、設備の移設や学校ネットワーク敷設等に係る経費を増額するものであります。
あわせて、前年度決算剰余金について、地方財政法の規定に基づき、その二分の一相当額を財政調整基金に積み立てるなど、所要の整理を行うほか、落雷の影響により故障したクリーンセンター変圧器の復旧に早期に着手するため、新たに債務負担行為を設定するものであります。
詳細につきましては、資料に記載のとおりであります。後ほどご覧いただければと思います。
補正予算案の概要につきましては、以上であります。
次に、第100回の節目を迎えた謙信公祭が、昨日、盛会の内に終了いたしました。
23日(土曜日)の「出陣行列」並びに「川中島合戦の再現」において謙信公役をお務めいただきました松平健さんをはじめ、市内外の大勢の皆さんからご参加・ご観覧いただき、記念すべき節目の祭りを大いに盛り上げていただきました。
また、この節目を記念し、8月13日から昨日24日まで、歴史博物館にて国宝「太刀 無銘一文字 山鳥毛」の特別展示を実施いたしました。
限られた観覧時間ではありましたが、市民の皆さんをはじめ、市内外の大勢の方から、この刀が謙信公のふるさと・上越市へと里帰りを果たした様をご覧いただくことができました。
さらには、この特別展示をきっかけとして、岡山県瀬戸内市と上越市、双方の市民団体の間で交流も生まれており、私としてもうれしく思っております。
改めまして、この展示の実現にあたり、多大なるご理解とご協力を賜りました、瀬戸内市ならびに文化庁の皆様に対し、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
最後に、渇水への対応として、市民ならびに事業所の皆様にお願いしてまいりました節水要請は、先週8月19日(火曜日)をもって緩和したところであります。
これに伴い、昨日8月24日をもちまして、節水対象区域内の給水スポットの開設、公の温浴施設及びスポーツ施設のシャワー設備の無料開放と合わせて、節水対象区域内のご家庭から排出される資源ごみの出し方の一部変更を終了いたしました。
節水の取り組みとして、多くの皆様からご利用、ご対応いただき、ありがとうございました。
市民ならびに事業所の皆様には、今しばらくご不便とご迷惑をおかけしますが、引き続き、皆様お一人お一人の状況に応じて、無理のない範囲での節水にご理解とご協力をお願い申し上げます。
私からは以上です。
(記者)
3点、質問をいたします。
まず令和6年度決算についてなのですが、実質収支が32億円の黒字だったということなのですが、主な要因としてはどのようなことが挙げられるでしょうか。
(市長)
決算収支では、人件費、物件費などの経常経費が増加しました。
また能登半島地震からの復旧支援とか大雪対応など、臨時的な歳出が影響しまして、実質単年度収支は、令和5年度から引き続きマイナスとなってしまいました。
一方で、国県支出金など特定財源の活用、あるいは要望活動による特別交付税の確保などによって、実質単年度収支のマイナス幅は圧縮できたものと考えております。
また財政調整基金の令和6年度末残高も、最終的には50億円台を確保することができました。
あわせて長期負債である市債は、順調に残高を減少させていることを踏まえますと、将来負担の軽減という意味では、財政健全化の方向性を堅持できたのではないかと、そのように考えております。
(記者)
その上でお伺いします。
経常収支比率は令和5年度の92.4パーセントからさらに1.3ポイント高くなって93.7パーセントということで、財政の硬直化というのは、また1つ進んだのかというふうに考えております。
限られた財源の中で、市長の残り任期は2カ月ほどですが、いろいろな公約事業もやっていかれると思うのですが、この点、財政の硬直化によって、例えば事業運営に支障が出るとか、例えば公約事業が進まなくなるとか、そういった懸念はないでしょうか。
(市長)
先ほどの答弁でも申し上げましたが、やはり人件費あるいは物件費の増加が、この経常収支比率の高まりに影響が大きいというふうに考えております。
ですので、私たちとしては、とにかく無駄な事業を整理縮小といいますか、効率化して、さらには国の方から、さまざまな交付金、あるいは補助金をたくさんいただいていくということが、1つの大きなポイントになってくるのではないかと思っております。
(記者)
市税収入は、令和5年度と比較すると7億7,000万円ほどマイナスになっています。
補助金の獲得というのも有用な財源の確保策かと思いますが、財源の涵養策についてはいかがでしょうか。
(市長)
今、ふるさと納税とか、いろいろな自主財源確保の取り組みに力を入れております。市内にあるものを、できるだけたくさんの皆さんに知っていただく、そして税収を上げていくということが大切だと思っております。
(記者)
質問を変えまして、補正予算について1点お伺いします。
補正予算の資料の中、歳出の14番のところにあります「学校保健管理費」に、「令和5年に市立中学校において発生した人身事故について相手方との協議が整ったから、損害賠償金を増額する」とあるのですが、この事故の概要と、この金額というのは、1人に対するものなのか、それとも複数人に対するものなのか教えていただけるとありがたいのですが。
(市長)
内容については担当からお答えします。
(教育部長)
教育委員会からお答えいたします。
この事故は、令和5年10月、市内中学校の体育の時間中にグラウンドで関係生徒の振ったバットが飛び、相手方の顔面に当たり負傷し、後遺障害を負ったものです。
生徒間の距離は6メートルほどで、関係生徒が振った際に手からバットが抜けて飛んでしまったということです。
この賠償額については、けがを負った生徒が1人ですので、1人に対する賠償額ということになります。
(記者)
重ねてお伺いします。
バットを振ったという、バットを使う競技とはおそらく野球かと思うのですが、これは体育の授業中なのか、それとも部活動の課外活動中なのか、そこまで教えていただけるとありがたいのですが。
(教育部長)
先ほども申し上げましたが、体育の時間中に起こった事故です。
(記者)
ありがとうございます。
すみません、3点目です。
7月に、中川市長に対して上越市議会から辞職要求が出ております。
1カ月ちょっと経ちましたでしょうか。
この議会からの辞職要求について、今後どのように対応されるか、市長の方針をお聞かせください。
(市長)
節水要請のこともお話しましたが、節水要請を緩和したとはいえ、依然厳しい状況が続いております。
現在、緊張感を持って渇水対策に取り組んでいるところでありますが、私の出処進退等については、28日に開催されます市議会の全員協議会の場で、改めてお話をさせていただきたいと思っております。
(記者)
私からは以上です。
(記者)
今の最後の質問とも関連するかもしれませんが、市長選への対応なのですが、市長は6月に、市長選に立候補されるという意志を表明されていらっしゃいましたが、その際に、政策については精査した上で、改めて発表する機会を持ちたいというお話をされていたと思います。
まず市長選に立候補されるという意思そのものについては、現在も変わらないのでしょうか。
(市長)
この間、とにかく渇水対策に全力で取り組んできたところがありまして、まだ今、市長選挙への対応には考えが至っておりませんで、今後、さまざまなことを考慮しながら取り組んでいきたいと思っております。
(記者)
今のお話ですと、6月の時点で立候補され、政策についての会見はまた別にという、その立候補されるという意思そのものを、今のお話ですと、どうもまた戻して白紙の段階から考えられるようにも受け止められるのですが、そういうことでよろしいのでしょうか。
(市長)
それについては、今申し上げたとおり、またさまざまなことを考えながら、取り組んでいきたいと思っております。
(記者)
それも含めて、28日の市議会の全員協議会の場でお話をされるという、そういったご意向でいらっしゃるのでしょうか。
(市長)
そのとおりです。
(記者)
今のお話の続きなのですが、市議会は三田市に対する発言、三田市をめぐる発言というのについて辞職を求めたわけで、その三田市への謝罪だとか、信頼回復というのは、一昨日も市長さんが来られて、先方としては一定の評価をされて、一定の整理がされた状態にもあると思うのですが、そこを踏まえて何とか、ということにならないのですか。
(市長)
先日も、いろいろご質問の中でも、お答えさせていただきましたが、私の発言によって、たくさんの方が傷つけられておりますので、関係についてはこれからだと思っております。
ですので、今の段階で評価が回復したか、PRが十分だというふうには思っておりませんので、これからも、さまざまな機会を通して三田市の意向もお聞きしながら、またPRしていきたいと、そういうふうに考えております。
(記者)
先ほどの学校の事故の関係なのですが、体育の時間中にバットを振った生徒のバットが別の生徒の顔に当たってけがをしたと。けがの様態ですとか、その後の、何ていうのですか、骨折なのかとか、どれぐらいで治ったとか、そのあたりについては。
(教育部長)
傷病名の詳細については、プライバシーの問題がありますので、差し替えさせていただきます。
今現在、被害生徒については、高校へ進学されて、学校生活を送っているというふうに聞いております。
(記者)
あともう1つだけ、昨日まで謙信公祭があって、松平健さんがいらっしゃって、出陣行列、非常に暑い中、行われたと思うのです。
出陣行列で取材している中でも、次々と熱中症と見られる症状で観客の方が運ばれていくという場面があったのですが、どれぐらいの方が、あの場で救急搬送されたとか、その辺の対応について、概括的にお話があれば聞きたいのですが。
(文化観光部長)
まずもって、搬送された方々に対して心よりお見舞い申し上げるところでございます。
なお救急搬送の要請は、全部で把握しているのが9件ございました。
その中で、搬送に至ったものが7件ということです。
内訳については、行列に参加する前にすでに、参加者の中で体調不良ということで緊急搬送された方もいらっしゃいますし、神輿渡興の方、それからあと参加者、観覧者です。観覧者の方も、出陣行列の中で搬送されたのがお二人です。
合戦の再現のときにお一人、この方は搬送されなかったです。
ということで、要請は9件で、搬送は7件あったということでございます。
(記者)
7件で7人という理解でよろしいのですか。
それで、おそらく半日ぐらいの間で、イベントで7件の方が救急搬送されるという、この事態というのは、どういうふうに受け止めているのかということと、この7件の搬送された方の、重症軽症とか、そこら辺を教えてください。
(文化観光部長)
最終的にどこまでというのは、私どもなかなか個人情報もございまして追跡できないところでございますが、私ども聞いているのは、一般的なふらつきがお一人、それから脱水症状がお二人、意識をちょっと一過性の消失ということでお一人、熱中症がお一人と、あと急性アルコール中毒ということでお一人というふうに、聞いております。
それと、これだけの多くの方々が緊急搬送されたということについては、私も全て見ていませんので、いろいろなところにボランティアがいて、協力している方々がいらっしゃいますので、その方々と情報を共有して、また、実行委員会の中でも、その件については、検討していくということになろうかと思いますので、今の段階ではそのくらいでしか答えられなくて申し訳ないですが、そういう状況でございます。
(記者)
先ほどの中学校での人身事故と、あと水不足に関して伺いたいのですが、まず人身事故に関して、けがをされた生徒の方に関していじめられていたとか、加害者側になってしまった方が故意であるとか、そこら辺はないという理解で間違いないでしょうか。
(市長)
担当部長からお答えします。
(教育部長)
そのような事実は確認しておりません。
(記者)
続いて水不足に関して伺いたいのですが、先週の会見でも、県の後谷ダムからの配管工事が9月上旬に終わる見込みというお話でしたが、ここのスケジュール感は変わっていませんでしょうか。
(市長)
これは県の工事でありますし、その工事が順調に進むかどうかというのは、これから、どういう事象が起こるかわかりませんので、おそらく上旬には終わるだろうということだと思います。
(記者)
先週の会見のところで、市長の方から工事が無事完了して、水の通水が問題なく終わって、さらに雨が降れば、節水の要請の解除も視野に入ってくるというお話がありましたが、雨が降らないと節水の要請の解除は難しいものなのでしょうか。
(市長)
雨が降るというよりも、正善寺ダムの貯水率が、どこまで回復するかということが一番の課題ですので、それについては数字を見ながら判断していくことになると思います。
(記者)
可能性としては、雨が降らなくとも、正善寺ダムの貯水率の低下が抑えられていれば、節水要請の解除の検討も入ってくるというような理解でいいのでしょうか。
(市長)
担当からお答えします。
(ガス水道局長)
県の工事については、今市長が申し上げたとおり、9月上旬ということで県からはお聞きしております。
その後、断水回避、節水解除の関係になるのですが、今日現在ですと、貯水率が17.6パーセントという、まだそういった水準ですので、季節的な要因等、あと降雨の状況等を見ながら、その辺は判断していくということになると思います。
(記者)
ありがとうございます。
節水要請の解除を判断する目安というのは、どの時期になってくると。県の工事が順調に進んで、水質検査も終わって、無事配水開始されてと、そのタイミングで判断する目安というふうになるのでしょうか。
(市長)
担当からお答えします。
(ガス水道局長)
城山浄水場の原水の確保および正善寺ダムの水位の状況、それらを総合的に判断してということになります。
(記者)
時期的な目安というのは分からないでしょうか。
市民が今も給水スポットに訪れていて、ずっと続けている状況が続いていますが、判断する目安みたいな、可能性の範囲でも構わないのですが。
(市長)
どちらにしても、今の段階でいつ頃というのは、言うことはできないと思います。
(記者)
分かりました。
最後に一点だけ、貯水率17パーセント、18パーセントというのは、その認識としては厳しい状況が続いているという理解でいいのでしょうか。
(市長)
はい、そのとおりです。
(記者)
ありがとうございます。
(記者)
先ほど、市長の出処進退はまだ明らかにできないということで、最初の答えでは渇水への対応ということでご説明があったのですが、その後の質問で三田米についても、これから何か対応が必要だということだったのですが、出処進退を明らかにできないという要素としては、2つ、両方あるという理解でよろしいのでしょうか。
(市長)
どちらにしても、まだそれぞれ、何て言うのでしょうか、対応がまだ途中ですので、途中の段階でそういうことは判断できないのではないかと思っております。
(記者)
渇水だけではなくて、三田米の対応についても含むという理解でよろしいですか。
(市長)
はい。
(記者)
あと、先ほどの中学校においての人身事故なのですが、今の部長の説明のところで確認したいのですが、これバットと言っても、野球だけではなくソフトボールとかもあると思うのですが、それは野球だったのかというのと、その試合形式だったのか、それとも練習のときだったのかとか、あと何年生とか男女とか、もう少し言える範囲で説明いただけないでしょうか。
(市長)
担当部長からお答えします。
(教育部長)
プライバシーの問題がありますので、詳しい学年とか年齢とかというのは、差し控えさせていただきますが、体育の授業中、これはソフトボールの授業というふうに聞いております。
(記者)
その児童さんは細かいけがとかはおっしゃられないと思うのですが、重症だとか、軽症とかその辺りはいかがでしょう。
(教育部長)
重症ということで、後遺障害になったというふうに認識しております。
(記者)
後遺障害は現段階では治癒しているということなのでしょうか。
(教育部長)
その辺についても、お答えは差し控えさせていただきます。
(記者)
今の予算書を見ると、損害賠償金を増額するものという形で、2,857万円が盛り込まれていますが、そうしますと、これはある程度のお金がまず支払われていて、それに加算して2,857万円が加算されたという、そういう理解でよろしいんでしょうか。
(市長)
担当部長からお答えします。
(教育部長)
はい、そういう認識です。
(記者)
その最初のものも含めたトータルでの金額というのは、それは教えていただけるものなのでしょうか。
(教育部長)
はい、補正予算の委員会資料にあるのですが、損害賠償全体の額は3,480万7,784円ということになります。
この賠償額のうち、すでに概算払いで33万3,680円、それと日本スポーツ振興センターから支払われた590万円を合わせた623万3,680円を差し引いた2,857万4,104円を、この度支払うということになっております。
(記者)
ありがとうござました。
(記者)
今の件なのですが、その示談が成立したのはいつですか。
(教育部長)
はい、7月です。今年度の7月です。