高校生が自分自身の食に関心を持ち、食生活や生活の多様化に対応した自分にあった食生活・生活習慣を選択し実行できるよう、食育について意識向上を図ることを目的に事業を実施しました。
高校生を対象とした食育事業(市主催)
令和6年度事業内容
新潟県立吉川高等特別支援学校
事業概要
- 目的:卒業後の一人暮らしに向けて、自宅にある食材を使用し、自分で調理する力を身に付ける。
- 日時:令和6年7月16日(火曜日)午後1時から2時35分
- 場所:吉川高等特別支援学校 家庭科室
- 講師:信田 紘基 氏(「YAGAIYA郷土料理と旬の小料理」代表、栄養士、上越の郷土料理レシピ本「レシピ遺産」著作)
内容
1. 講義
(1) 人工甘味料について
- ガムを例に、人工甘味料を摂取したときの体内での反応について説明。
- 糖を分解するインスリンが分泌されたにも関わらず、分解する糖がないと、脳は「もっと甘いものを食べたい」と感じ、依存につながる。
- 甘いものの食べすぎは肥満につながる。
(2) 食品の選び方について
- 商品のパッケージに注目すると、成分や産地が書いてあるほか、製造した人の思いなども読み取ることができる。
- 地元の上越でとれた食材は、安くて新鮮なので、積極的に選んでほしい。

2. 調理のデモンストレーション
食材を炊飯器に入れてご飯と一緒に炊き込むだけで作れる手軽な自炊メニュー(炊き込みご飯2種類)を紹介。
コンビニ食材などを活用することで簡単に作れるほか、野菜やきのこなどを加えると、栄養バランスの偏りも防ぐことができる。

事業の成果
- 食品の選び方などの講義や簡単な調理方法の見学を通じて、栄養バランスのとれた食事や上越産の食材を選ぶ大切さについて理解を深めてもらうとともに、自立後の食生活への不安の軽減につなげることができました。
令和5年度事業内容
新潟県立高田南城高等学校(3年生)対象事業
事業概要
- 目的:上越地域に伝わる郷土料理の作り方を学ぶとともに、卒業後の一人暮らしに向けて、自分で調理する力を身に付ける。
- 日時:令和5年7月24日(月曜日)午前9時から11時45分
- 場所:高田城址公園オーレンプラザ 調理実習室
- 講師:NPO法人食の工房ネットワーク 齊京 貴子 氏
内容
1. 講師挨拶
- 卒業後、一人暮らしをする人を始める人も多いと思う。外食やコンビニなどでの食事ばかりでなく、ぜひ自炊にも挑戦してほしい。
- また、上越以外の場所での生活を始める人もいると思う。地元の料理の話を通して会話が生まれることもある。今日は上越の郷土料理である「押し寿司」の作り方を教えるので、ぜひ作り方を覚えて帰ってほしい。
2. 調理実習
- 講師が作業工程を説明し、各班ごとに工程に従って調理を進めました。

- 押し寿司の具材、ご飯は各班の人数で等分します。

- 笹を間にはさみながら、ご飯と具材を交互に牛乳パックに詰めていきます。

- 上からしっかり押したら、牛乳パックから取り出し、完成です。

事業の成果
- 炊飯器ではなく鍋を使って炊飯する方法や、炒り卵を作るコツなど、普段の調理でも使える知識を学んでもらうことができました。
- 上越の郷土料理について知ってもらう機会とすることができました。
令和4年度事業内容
新潟県立高田農業高校 生物資源科森林資源コース(2年生)対象事業
事業概要
- 目的:森林資源コースの生徒が、課外授業として、上越地域の山菜の活用や郷土の食文化について理解を深める。
- 日時:令和4年5月12日(木曜日)午前9時~12時20分 (1時間目~3時間目)
- 場所:西吉尾地内、平左衛門カフェ(横畑524)
- 講師
- 信田 紘基 氏 (YAGAIYAオーナー、栄養士、上越の郷土料理レシピ本「レシピ遺産」著作)
- 松川 奈々子 氏 (かみえちご山里ファン倶楽部)
- 山口 ユキ 氏 (桑取フレッシュ生産組合、上越の郷土料理レシピ本「レシピ遺産」料理制作)
内容
1. ウドの採取・手入れ体験(西吉尾地内)
(1) ウドについての説明
- ウドは新物が採れるまで塩蔵し、くわどり湯ったり村に年中出している。
- 他にも、わらび、ふき、あざみなどの山菜を同じく塩蔵にして出している。
- ウドの刈取り方法、雑草の取り方を説明。ウドを刈り取る際は、太い茎部分を残し、枝分かれしている部分に鎌を入れる。

2. ウドの試食・皮むき体験、講話(平左衛門カフェ)
(1) ウドの試食・皮むき体験
- 事業の前日に採取し、当日の朝ゆでて調理したウドを試食。
- 代表生徒が山口氏と信田氏の補助のもと、ウドの皮むきを体験。

(2)郷土料理、森林資源についての講話
- ウドはどんな漬け方にしてもよい。ペペロンチーノなどのスパゲッティーに合い、ニンニク料理にもよく合う。
- ウドの苦味は体によい。
- 今日食べたウドの味を「上越の味」として覚えておいてほしい。
- 上越には、ウドの他にも、採れる時期はそれぞれであるが、たけのこなどの山菜が色々採れる。
- 地元の人は皆、「山は宝」とおっしゃる。困った時には、すぐ食材を採ってくることができ、木も活用することができる。
- ウドのむいた皮は、きんぴらにして食べることができる。ウドは捨てるところが無い。
事業の成果
- 普段座学で学習している森林資源の内容について、課外授業を通して、実際に実物を目で見て学んでいる様子が見受けられました。
- コロナ禍において、これまで通り課外授業をすることが難しい中、桑取の自然を感じながら上越の山菜を採取するところから食するところまでを高校生に体験してもらい、山菜の活用方法やおいしさ、上越の食文化を知ってもらう機会とすることができました。
国立大学法人上越教育大学 委託事業
親元を離れるなど、近い将来、自立した食生活を送ることになる高校生を対象に、食の大切さを伝え、食育の実践につながる事業を、国立大学法人上越教育大学に委託し実施しました。
令和3年度事業内容
新潟県立高田高等学校(2年生)対象事業
昨年度に引き続き、特別授業(家庭科)「食育講座」として、食を通して「人間・環境・文化」を考え、自立へ向けて食生活への関心を高める内容を実施。
新潟県立高田農業高等学校(食品加工コース)対象事業
- 特別授業・講義「食育実践講座」(全学年対象)
- 市民向け「食育推進事業発表会」の開催(3年生対象)
報告書
上越市内高校生を対象とした食育実践事業報告書 [PDFファイル/2.39MB]
注)無断転載禁止
令和2年度事業内容
新潟県立高田高等学校(2年生)対象事業
特別授業(家庭科)「食育講座」として、食を通して「人間・環境・文化」を考え、自立へ向けて食生活への関心を高める内容を実施。
新潟県立高田農業高等学校(食品加工コース3年生)対象事業
- 特別授業・講義「食育実践講座」:高校生として身につけたい「食事力」
- 特別授業・グループ討議:一人暮らし生活の実情(大学生からの助言)、お弁当のコンセプト発表・討論
- 特別授業・校内実習:お弁当の調理実習
報告書
上越市内高校生を対象とした食育実践事業報告書 [PDFファイル/3.17MB]
注)無断転載禁止
令和元年度事業内容
新潟県立高田高等学校対象事業
- 1年生を対象とした特別授業「生活習慣病予防教室」
- クッキングクラブを対象とした料理教室「高校生が身につけたい食事力(実践編)」
- 男子バスケットボール部を対象とした料理教室「高校生が身につけたい食事力(スポーツ栄養編)」
新潟県立高田農業高等学校(食品加工コース3年生)対象事業
- 特別授業「高校生として身につけたい食事力」
- 特別授業「大学生・社会人から学ぶ食生活の知恵」
- 料理教室「高校生が身につけたい食事力(実践編「創造」)」
報告書
上越市内高校生を対象とした食育実践事業報告書(1から13ページ) [PDFファイル/3.54MB]
上越市内高校生を対象とした食育実践事業報告書(14から20ページ) [PDFファイル/2.37MB]
注)無断転載禁止